訴訟期間が長すぎるとどうなるか

訴訟に時間がかかることは古今東西を問わず常識といってよいのですが、裁判の全てが遅いわけではありません。

保全手続命令をとれば緊急の処理を要する事案が多く、例えば、仮差押え命令の申し立ての場合には、ほとんどすべての事件について10日以内に仮差押え命令が発せられます。
仮処分命令の申し立ての場合でも、10日以内に発令されることがほとんどです。

しかし、訴えの提起による通常訴訟の場合には、口頭弁論を開いて審理しなければならず、判決が確定すれば紛争に決着がついて、当事者は権利義務の存否を争うことができなくなるので、むやみに急ぐわけにはいかないものです。

現実には、被告が争わないために審理がすぐに終わって判決となり決着する事件は多いのですが、相手方が争う場合には、裁判所はどちらの言い分が正しいのかを慎重に判断しなければならず、双方の主張と立証を尽くさせなければならないので、訴訟期間がどうしても長めになります。

とはいえ、審理に長い時間をかければ常に適切な判決が得られるというものでもありません。
長い年月を重ねて口頭弁論をするうちに様々な主張が積み重ねられ、複雑に絡み合って見通しがきかなくなり、証拠は次第にゆがめられ消えていくということもあり得るのです。

急ぎ過ぎた審理は粗雑な判決を生み出すが、遅すぎる審理もほぼ必然的に間違った判決を生み出す、という有名な言葉があります。
しかし、社会全体にとっても訴訟の無用な遅延は容認できないので、排除しなければなりません。

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カテゴリー:訴訟

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