勤めている会社で、社長や上司などへの不満や揉め事がきっかけとなり起業するケースは珍しくありません。
しかし、この様な場合でもきちんと会社側と和解をしておかないと、会社設立後に色々と苦労する事が考えられます。
なぜならば、退職の際に散々揉めて不義理な行いをすれば、たちまち業界内にその噂は広がり信用問題に関わりますし、加えて会社から恨みを買い、法的な問題で訴訟を起こされてしまえば、裁判に向けて多くの時間と費用を掛ける事になってしまいます。
会社設立で忙しい時期に時間と労力をネガティブな事に費やすのは、大きな痛手です。
また、円満退職ではないという事に金融機関も敏感に反応します。
過去の業績がない創業融資では、企業家の性格や人間性が大きな判断基準になるため、審査に通らない可能性が出て来ます。
では、退職時にはどの様な行動を取れば良いかと言うと、仕事のスケジュールを考慮して早目に退職する旨を告げます。
業務の引き継ぎや後任の育成は積極的に行い、引き継ぎ完了書を提出すれば申し分ありません。更には、お世話になった方には挨拶廻りも重要です。
今まで関わった人を大切にすれば、起業後の人脈作りに良い影響をもたらす事が期待できます。
例えば、下請けとして仕事を流してもらうことや様々な人を紹介してもらうなど、会社設立をサポートしてもらえる可能性が高くなります。
会社設立は人生においても大きな転機となりますから、充分に配慮して気持ちの良いスタートができ、関わった人にサポートしてもらえる様な良好な人間関係を作りましょう。