多重債務などで経済的に行き詰った債務者を法的に救済する仕組みとして、債務整理というものがあります。
この債務整理には、大きく分けて、任意整理、民事再生、自己破産の3種類が存在します。
このうち、民事再生と自己破産は手続きを行うことによって様々なデメリットが生じます。
その一つとして、これらの手続きを行うと債務整理をしたという事実が個人信用情報として記録されてしまい、これは所謂“ブラックリストに載る”という状態を指します。
ここでひとつの問題が生じます。
この個人信用情報は、個人信用情報機関という組織に情報が記録され、借り入れを行う際やクレジットカードを作る際には必ず金融機関が申込者の情報照会を行います。
そのため、“ブラックリストに載る”状態になっていると、原則としてほぼ完全にローンを組んだりクレジットカードを新規で申し込むことが不可能になってしまうのです。
これは債務整理の大きなデメリットと言えるでしょう。
また、クレジットカードには多重申込みと言われる状態が存在します。
これは、短期間にたくさんのカードに申し込んでいる状態を指し、基本的に、この多重申込みの状態になってもカードの新規発行は難しくなります。
というのは、多重申込みをするとその情報も個人信用情報機関に登録されるからです。
短期間でのカード申込件数があまりに多いと、カード会社に「この申込者はカードをたくさん作って自己破産をするつもりなのではないだろうか」と疑われてしまい、カードを作るのが難しくなるのです。
お金を借りるという行為はメリットも多いですが、多くのデメリットも存在します。
消費者金融会社の広告にもあるように、“ご利用は計画的に”行うことが肝心と言えるでしょう。