自己破産をする場合、これからの生活や仕事に関して、また、地域によっては欠かせない存在である車を処分しなくてはならないかという点については気になる問題です。
この扱いとしては、ローンが残っているかどうかという点がポイントとなり、通常はローンで購入した場合には所有権がローン会社にあることが多いため、ローンを完済していないとローン会社に引き上げられてしまいます。
車にローンが残っていなかった場合、時価が20万円以上であれば、自己破産においては20万円以上の財産価値のある物については換金して債権者に分配することになるので処分されるのが原則です。
この時価の算出方法ですが、買い取り業者やディーラーに査定をしてもらうことになりますが、目安として、初年度登録から10年以上経っているものであれば、価値はほぼ無いとされると言われています。
また、価値が20万円以上でも稀に裁判官の裁量によって所有が認められることがありますが、障害や持病を持つ場合や、介護を必要とした家族が居るなど特別な理由に限られるのが実情です。
ローンが残っている場合や、20万円以上の価値がある場合に車を所有する方法としては、親族などの第三者にローンの支払いを肩代わりしてもらったり、買い取ってもらったりして、名義を移動させることも考えられます。
しかし、債権者の同意が必要な場合もあるため、どうしても自己破産後の生活再建のために車が必要な場合には、こうした措置は弁護士や司法書士といった専門家に相談してから取るようにすることをお勧めします。