企業の人事部門の業務は、採用活動をはじめとして、入社後の処遇全般から退職関連まで様々です。
以前は、採用は新卒がメインで従業員は正社員がほとんどという状況でしたが、近年は通年の中途採用が行われたり、契約社員やパートタイマーと非正規社員の増加があって、それらにも対応しなければなりません。
更には、勤務評価制度自体の変更や複雑化に加え、海外資本会社との合併や海外進出も耳にする事が多くなり、国内の問題だけではなく海外勤務への対応も迫られていて、人事部門の重要性は高まっています。
この様に労働環境に変化が生じていますが、企業は正規非正規あるいは中途採用に関わらず、社員が働き易い環境を造り安定した生活が出来るよう努める必要があり、それを規定するものが労働三法に代表される法律で、特に人事部門は熟知し遵守すべきものです。
その労働三法とは、労働基準法・労働組合法・労働関係調整法をいい、関連して雇用機会均等法・労働者災害補償保険法といった多数の法律が定められています。
一例を挙げると、労働基準法には労働者の原則・賃金・労働時間その他が定められ、原則の中には労働条件の原則・労使対等の原則・男女同一賃金の原則を含む7つの原則が定められています。
また、良く知られているものに雇用機会均等法があり、特定の理由がなく男女の性別とか年齢で雇用の差別をしてはならないという規定です。
こうして、原則として従業員は労働関連の法律によって保護されている為、問題がある時は労働基準監督署などの機関で相談してみましょう。