人事労務とは、人事と労務の分野に分けられます。
人事に関しては、社員やアルバイト等の採用に関わるものや、社員研修などの人材育成の業務、異動や退職、解雇等の人員配置に関する業務があります。
それに加えて、最近は成果主義への制度の移行に基づいて人事評価にも関わります。
労務については、日々の社員の勤怠管理や給与計算の業務があり、給与計算と共に健康保険や厚生年金、労災保険や雇用保険の加入手続きなども行います。
また、社員の健康管理で健康診断等を行うなど、職場環境の改善を行うのも労務の役割です。
労働関係法規の改正の度にその知識を得なければなりませんし、多くの社員と関わることになるのでコミュニケーション能力も要求される業務です。
そして、人事制度の改善を図る事も要求され、新たな人事制度の立案や提案も出来る発信力も求められます。
こうした様々な能力を求められる人事労務の仕事ですが、最近は、給与計算や人事制度の作成においては、代行する企業へのアウトソーシングをする動きも広がってきています。
給与計算に関しては、多くの従業員のいる企業等ではコスト面から効率化を図る為に依頼する事が多いですが、一方、中小企業ではコスト面に加え人事労務担当者が様々な業務を兼務する場合が多いので、その担当者が退職してしまった時のリスク回避という面でも活用されています。
また、人事制度に関しては第三者的な視点で会社の課題を見つけ出し、適切なアドバイスを得る為に依頼されます。
いずれにしても、人事労務とはヒト・モノ・カネという企業の経営資源のうち「人」を扱う重要な仕事です。