商業登記法とは、商法、会社法などの規定に従い、取引に関する事項で公にしておくことが有用であると考えられる事項を登記するための手続きを定めた法律です。
登記とは、一定の事項を国家が管理する帳簿に記載する手続きであり、商業登記では、取引に関する一定の事項を法律の規定に従って記載され公示されることとなります。
例えば、会社に関する登記については、会社の本店所在地、代表取締役の氏名住所や資本金の額などが登記されます。
会社と取引をする際、どこに所在する会社で代表者は誰であり、連絡先までわかっていることで安心して取引をすることが出来るものです。
また、資本金は会社の責任財産として、会社の規模を示す1つの指標となるので、経済的信用を確認する場合の参考資料となります。
なお、資本金の額と会社の純資産は別の概念ですので、資本金の額とおりの実際の財産が会社内に蓄えられているということにはなりません。
このように、商業登記は一定の事項を公示することによって、安心して取引することができるようになるという仕組みをとっているのです。
そして、商業登記法(商登法ともいいます)には、登記申請手続きのルールが定められています。
ただし、実際の登記申請にあたっての具体的なルールは、商業登記規則や先例、商法や会社法などの申請の根拠となる法例の理解が前提となります。
商業登記申請にあたっては、司法書士が専門家です。
会社を経営するには、法務手続のプロとして司法書士との付き合いはほぼ必須になるといえます。