平成23年3月11日に発生した東日本大震災は、その強大な地震と津波で東北地方の太平洋沿岸部を中心に広範囲にわたって未曾有の被害を与えました。
東北経済の中心である、宮城県仙台市もその被害を受け、特に市沿岸部、県の経済を支える配給基地ともいえる多賀城市は一部壊滅状態となり、1年以上たった現在でも復興復旧は侭ならない部分も多いような状況です。
震災直後は比較的被害の少なかった仙台市中心部でも、震災を機に支店、営業所を閉鎖する企業も多く、これまで東北経済の中心を担ってきたビジネス街も空洞化がすすみ閑散としていました。
それに対して自治体は様々な方法で既存の企業のサポートを続けてきましたが、同時に新規参入事業者の会社設立についても積極的にサポートをしています。
元々が支店の街と呼ばれていた仙台市ですから、震災被害を免れたオフィスビルの中には、比較的初期費用の少ない小規模オフィスが数多く存在しています。
また、津波の被害の大きかった地域では、再整備計画が進んでおり、小規模工場から大規模工場に対応した再区画整備も行われています。
太陽光エネルギーなどの新分野、ベンチャー系企業への誘致活動も積極的に行われています。
地元自治体は勿論のこと、国としても東北の復興再生に向けて、という取り組みをはじめており、新規参入を含めた各種事業者に対して、様々な優遇措置や減免措置などで復興を後押ししています。
悲しい大災害を経験した都市だからこそ、ほぼゼロからの復興となり、仙台での会社設立を計画する新規参入事業者から見れば、非常に自由度の高い経営設計が可能だと思います。