1963年に山一物産株式会社として創業し、1983年から日立信販株式会社として店舗網を全国展開した、消費者金融業者であるアエル株式会社は、2008年3月に東京地裁へ民事再生法の適用を申請して、民事再生計画を2009年4月に申請し認可決定がなされました。
しかし、この再生計画の内容として示された債権の配当率は5%というもので、過払い金に関しても同様に金額の5%しか返還されない厳しいものです。
3年後の2012年8月には弁済率の引き上げが行われましたが、引き上げ幅はわずか1.812%と合計で6.812%となっており、いずれにしても少額と言わざるを得ません。
法律の規定上では、民事再生手続で再生債権届出書を提出しなかった債権者に関しては請求権が失われますが、アエルの再生計画においては、過払い債権者については、最終取引から10年の時効を迎えなければこれからの届け出でも支払いがされます。
そのため、これから過払い金の請求をする場合には債権が確定してから3ヶ月以内に6.182%は支払われるので、諦めるのは早いです。
また、例外として民事再生手続開始決定のあった2008年3月27日以降にアエルに支払った過払い金に関しては、再生手続で債権のカットの対象にならないため、請求を行えばこの分全額と年5%の利息が付いて返還されます。
このように、アエルに関しての過払い請求には例外もあることから、取引があって手続きを考慮している人は、弁護士や司法書士などに相談をして、手間や費用負担と返還される見込みの金額とを計算した上で請求をすることをお勧めします。