松村組の民事再生申請の背景について

民事再生
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明治期に創業した中堅ゼネコンの松村組は、2005年5月に大阪地方裁判所に民事再生手続きの申請をして、事実上の倒産を経験しています。
その後再建スポンサーが決まり、民事再生手続きを行ったうえで、新しいスタートを切って現在に至ります。

それでは、なぜ松村組がこういった経緯をたどったかを見ていきましょう。
他のゼネコン各社と同様、このケースも同じですが、やはりバブルの影響を受けています。

バブル期には、他のゼネコン企業などと同様に、大型土地開発を多数手がけ、業績も過去最高を記録したこともありましたが、バブル崩壊後の建設業界の冷え込みの影響を大きく受けました。

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それを受けて、有利子負債の圧縮や従業員の削減など、どの企業も実施してきた事業回復の手段を行いましたが、関係してきた企業の不良債権が大きくのしかかり、さらに、受注環境の悪化や、裁判での敗訴による引当金の手当てなどが影響して、ついに自力での再建は困難と判断されたのです。

裁判の敗訴という予想外の問題はあったものの、事業が落ち込む流れは、建設業界はもちろん他の企業と同じであり、また、その再建策も他社と同じことを行っていたということで、結果的に民事再生を申請した他の企業と同じ道をたどったともいえます。

最近の損益計算書を確認すると、本業の利益も確保していますし、最終的な利益も同じく確保していることがわかりますので、今のところ再生は順調に行われていると判断しても良いでしょう。

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