確定年金拠出とはどういうものか、その疑問を解消していきます。
一昔前は、確定拠出年金というものはあまり使われておらず、確定給付年金というものが主流でした。
それは、企業が、退職金や年金をどのような形で支払うかということを示しています。
具体的には、確定給付年金は、給付が確定しているということであり、つまり毎月の掛け金をうまく運用して、給付額を保証するという内容です。
この仕組みが成り立つ前提には、景気が右肩上がりで成長し、運用も難なく可能であるということが必要となります。
つまり、そこまで専門的な知識がなくとも、株式に投資していれば値が上がるというような状況です。
しかしながら景気は低迷期に入り、資産運用というものが非常に難しい時代になってきました。
そうすると、企業も運用に失敗する可能性が出てくるわけです。
そんな中、確定給付を継続してしまうと、下手すれば会社のお金から補填する必要が出てきます。
そのことへの対処として、確定年金拠出という仕組みが主流になってきたのです。
つまり、運用リスクなどを社員へ転換して、うまく運用すれば増えますというスタンスに変更したのでした。
景気が悪い中、企業も会社の利益を守るためにあらゆるリスクをなくすという状況で、このような選択をしていくのは仕方がないことかもしれません。
これからは、社員がお金の勉強をして自分で運用し、会社に任せっきりということではいけない時代になっているのです。
これは、社員を成長させるという意味にもなるのかもしれません。