日本の国民年金制度では、20歳から60歳までの最大40年間保険料を納めた人に満額の老齢基礎年金が支払われるようになっており、満額は物価や賃金の変動に応じて年度ごとに改定されることになっています。
2012年までは物価が下落してきたにも関わらず、本来の水準より1.5%高い特例水準で支払われてきたため、同年の法律改正で段階的に特例水準を解消することが決まりました。その為、2014年4月の改定率はプラス0.3%だったものの、特例水準の解消分のマイナス1%を合わせて、満額は77万2,800円となっています。
しかし、これはもちろん年間での合計なので、老後に安心して生活をするためには十分であるとは言えません。また、サラリーマンなど会社員が加入する厚生年金保険から給付を受けられるものがあります。
国民年金については、先ほどの満額は誰でも変わらない金額ですが、厚生年金の特徴としては、会社に勤めていた現役時代の収入によって、この金額が異なる「報酬比例」となっています。それは保険料も収入に比例して高くなることを意味しており、その収入に応じた保険料を納めていることによって金額に影響します。
このように会社員であれば、どちらについても受け取ることが出来ますが、それではフリーランスで働く人などや個人事業主の人に関しては、基礎の部分である満額しか受け取れません。そこで、国民年金の保険料を納めていて一定の要件を満たすと加入出来る国民年金基金の活用が出来ますので、老後の生活設計に合わせて利用しましょう。