中小企業の事業主に限り、一定の要件を満たせば、労働保険事務組合に委託して事務処理を行う事が認められています

労働保険
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労働保険事務の処理は、通常、事業主が行うべきものです。
しかし、中小企業の事業主に限り、厚生労働大臣の認可を受けた労働保険事務組合に委託して処理を行う事が認められています。ただし、委託して処理を行うには特別の法律関係に従い、一定の要件を満たす必要があります。

その要件を満たす事業主とは、1.金融業・保険業・不動産業または小売業を主たる事業とする場合、使用する労働者数が50人以下、2.卸売業またはサービス業を主たる事業とする場合、使用する労働者数が100人以下、3.製造業など1及び2以外の業種の場合、使用する労働者数が300人以下である事業主です。

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また、労働保険事務組合に属する団体(連合団体の時は加盟単位団体)の構成員である事業主についても委託処理が認められており、団体の構成員以外の事業主でも、必要であると認められるものについては同様の扱いとなります。

これらの要件を満たし、労働保険事務組合に事務を委託している事業所の数は、平成25年度で約129万4千もあります。
これは、労働保険・全適用事業所数の約42.9%を占めており、中小企業事業主にこの制度が支持されている事が顕著に現れていると言えるでしょう。

また、委託できる事務の範囲は、概算保険料・確定保険料などの申告及び納付に関する事務、保険関係成立届・任意加入の申請・雇用保険の事業所設置届の提出等に関する事務、労災保険の特別加入の申請等に関する事務、雇用保険の被保険者に関する届出等の事務などになります。

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