日本における公務員は、「国家公務員」と「地方公務員」の2つに分けることができます。
日本の公務員制度にあっては、特別職と一般職というものがあります。
公務員の特別職とは、選挙や国会の議決や地方議会の同意が必要とされている職にある者をいいます。
内閣総理大臣を初めとして、大臣や副大臣、大臣政務官、裁判官、裁判所職員、議員、国会議員の公設秘書、特定独立行政法人の役員、地方公共団体の首長、副知事、副市町村長、地方開発事業団の理事長など多数の特別職があります。
これらの特別職の公務員については、労働基準法の適用を受けることになっています。
一方、一般職とは、特別職以外の公務員にあたりますが、一般職の国家公務員は、労働基準法の適用を受けません。
しかし、地方公務員は一部の規定を除いて適用を受けます。
特定行政法人、国有林野事業に勤務する一般職の職員については適用されるのです。
その他、都営バスや市営バスの運転手などの現業職員、JT、JR、NTTや日本郵政などの元公社の職員も適用を受けることになっています。
また、船員法の適用を受ける船員については、その労働の特殊性から一部を除いて適用を受けません。
その他、同族の親族のみを使用する事業や家事使用人についても適用を受けないことになっています。
地方公務員が適用を受けない一部の規定とは、賃金の支払い、フレックスタイム制、1年単位の変形労働時間制、1週間単位の非定型的変形労働時間制、年次有給休暇の計画的附与、災害補償などがあります。