訴訟行為に瑕疵があった場合の訴訟問題

訴訟
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重大な訴訟問題の一つに、訴訟行為に手続違反があった場合を考える必要があります。
訴訟行為に瑕疵があって無効な場合であっても、後に有効とされることがあります。
いわゆる瑕疵の治癒であって、後発的無効の反対です。

瑕疵が治癒される場合としては、補正追完と責問権の放棄があります。
補正とは、訴訟行為の方式に不備がある時に、後にその不備を補充することで、補正が可能な場合と瑕疵が重大で補正不能の場合とがあります。

たとえば、訴因が不明確な時は釈明を求め、さらに不明確な場合には訴因不特定として公訴棄却にすべきであるとすることで、検察官は不特定訴因を補正して特定訴因とすることが出来ます。
これに対して、起訴状一本主義違反の公訴提起は、瑕疵が重大なために補正することができず、公訴は棄却されます。

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追完は、本来であれば先行行為を前提にして後行行為が行われるべきところ、先行行為なくして後行行為が行われた場合に、再び後行行為を行って瑕疵を治癒して、それを有効とする場合です。

しかしまた、瑕疵が重大な場合には、追完することもできません。
責問権の放棄とは、当事者が異議の申し立てをしないことによって、訴訟行為の瑕疵が治癒されることをいいます。

日本の当事者主義の下では、各種訴訟行為の無効の主張は、それにより不利益を受ける当事者の責任とするのが原則ですので、当事者の利益のために設けられた手続き規定については、このような治癒を認めても良いと言えます。
しかし、被告人の基本的権利に関する規定の瑕疵の場合には、原則として責問権の放棄は認められません。

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