不動産登記を目にすることは普段の生活ではほとんどありませんが、不動産は実際に目の前に存在しており、毎日その建物で生活している本人でも、登記についての内容をすべて把握している人は意外と少ないのが実情です。
このように、普段の生活の中ではあまり親しみのない不動産登記ですが、実際には不動産の権利関係や建物の詳細な内容を示す大変大切なものとなります。
特に不動産を売買する場合には、不動産登記の内容について慎重な手続きが必要です。
不動産は、法律によって不動産登記の内容が大きな権利主張の根拠となるため、たとえその建物に長く住んでいても不動産登記上の所有者が別人であれば、自分の所有と主張することができません。
このような制度は、不動産所有などについての争いの解決を速やかに行うことを目的として定められたものです。
このため、登記上の登記事項の内容は非常に大切なものとなります。
実際にマイホームを購入する際には所有権の移転が行われますが、抵当権などが登記されている場合には、その抹消をしなければなりません。
この抵当権の記載がそのままの場合には、抵当権の主張によってせっかくのマイホームを手放すことになりかねないのです。
また、土地や建物の面積などの登記事項については、課税の根拠となったり、実際の取引の際の価格設定の根拠となる場合が多いのですが、実際の土地面積と登記上の土地面積が異なる場合もあるため注意しましょう。
このように、多くの場合は実質的には登記上の記載が権利関係の根拠となる場合が多いので、不動産購入等の場合には登記事項の確認が必要となります。