日々仕事に励む労働者にとって、毎月の給料日は楽しみなものです。
殆どの会社では銀行振り込みの形で支払われていますが、給与明細書は手元に届くことになります。総支給額からあらかじめ定められた控除があるため、実際に支給される額は少なくなっていますが、その控除項目の一つが、労働保険料のうちの雇用保険料です。
労災保険料は全額事業主の負担となるので控除されることはありませんが、雇用保険も一部事業主が負担しています。どちらも労働者が安心して働けるよう法律で制定されている保険なので、労働保険料の未払いや不払いは避けましょう。事業主、経理あるいは総務の担当者がその計算と仕訳をして、円滑に会計処理をしています。
労働保険料は、年度ごとに概算の保険料を納期までに申告して納付することになっていますが、原則として、金額が40万円以上になると3回に分けて納めることができ、過不足の精算も納付と同時に行います。経理上の仕訳として損金に算入する時期は、納付の場合は確定保険料の申告か納付日、還付金が発生した場合は確定保険料の申告日に益金として算入します。
仕訳の勘定科目は法定福利費となりますが、申告書を提出した時に損金として計上する場合、概算払いは前払費用、給料からの預かり時は預り金で計上し、申告時に過不足分を法定福利費として調整して下さい。
法人税法第9章の第3節保険料等の9-3-3に、労働保険料の損金算入の時期等についての規程がありますので、これに則った損金、益金の仕訳処理をすることになります。