会社に勤めている方であれば、毎月の給料から厚生年金保険料が引かれていることをご存じだと思います。
国民年金の場合は一律の金額ですが、厚生年金の保険料については、給料に料率をかけたものになりますので、人によってその金額が違ってくる点が特色のひとつです。
ちなみにこの保険料率は、平成16年の10月から、毎年上がることが決まっており、平成24年度では16.766%となっています。
これが、平成29年まで少しずつ上がっていき、最終的には18.3%になる予定です。
実際には半分会社が負担しているものなので、給与明細に載ってくるのは、この保険料の計算式で出てきた金額の半額となります。
さて、このように単純に計算式でかければいいのですが、実際には、この通りの計算とは少し違います。
給料については、月額の給料に或る程度の幅を持たせたテーブルが設定されており、その範囲内であれば、上限に近い方も、下限に近い方も、算定金額がひとつになり、それに料率をかけることになるのです。
よって、範囲の上限に近い人は、少し多めに払っていることになります。
給料が上がると、このテーブルも上のランクに上がる可能性があるのですが、場合によっては、月額の昇給額よりも、保険料の値上がり分が高くなり、結果的に手取り金額が少なくなるという状況も生まれるわけです。
単純に給料が上がったということで喜ぶのではなく、最終的な手取り金額なども注意してみる必要があるのです。