労働保険とは雇用者が正規の従業員を雇用する際に加入させる保険のことをいい、代表的なものとしては雇用保険が挙げられます。
労働者が自主退職やリストラになったときに受けられる給付として失業手当がありますが、この失業手当を受給するためには、一定期間以上、雇用保険に加入していることが必要となります。
会社都合の退職の場合は必要とされる加入期間も短めに設定されていますが、自己都合の退職の場合は最低でも12カ月以上は雇用保険に加入し、労働保険料を納めていなければなりません。
このように、労働保険は従業員の生活を守るために必要な社会保険ですので、雇用者は原則として正規の従業員を労働保険に加入させる義務があります。
そこで、問題となってくるのが労働保険の会計処理の方法です。
労働保険料は経費に算入できるので、正しい労働保険の会計処理を行えば、雇用者が支払うべき法人税などを減らすことが出来ます。
正しい処理方法に知っていれば、会計処理方法にも役に立ちます。
労働保険が費用に含まれることは大体の雇い主の方が理解しています。ただ、正規の従業員を雇用している経営者からの質問で多いのは、労働保険がどの勘定科目に属しているかということです。保険料という名前が付いているので、労働保険は支払保険料の勘定科目に属すると考えている経営者の方も多いですが、それは間違いであり、労働保険料は法定福利費の勘定科目で会計処理を行う会社がほとんどです。