登記識別情報とは、従来の登記済証(権利書)の代わりのようなもので、12ケタの英数字からなる情報のことです。
登記を申請する際や、不動産の売却時には、この12ケタの英数字を登記所に提示する必要があります。
そのため、他の人に見られないようにと、12ケタの英数字を隠すためにわざわざシールが貼られています。
登記や不動産の売却の時しか使うことはないので、シールは剥がさずに保管しておきましょう。
万一、情報が漏れてしまった場合には、管轄の法務局にその失効を申し出ることはできますが、失効の後に登記などを行う際は、特別な手続きを踏む必要があります。
専門家の助けを借りる必要があるケースもあるので、厳重に保管しておきましょう。
相続の際に、不動産を特定の相続人が単独で取得するのではなく、複数の相続人で共有するというケースが存在します。
この場合、共有された不動産について登記する際、登記識別情報は登記申請人に対してのみ通知されます。
全員で申請に行くには都合が付かないなどの理由から、共有された不動産の登記については、複数いる相続人のうち1人が他の相続人に任されて(委任)、登記の申請人となって申請をするということがよくありますが、このような場合、他の相続人には通知されません。
もちろん各共有者が共有している不動産に対して有してる持分を売却する際には、登記識別情報が必要になります。
そのため、申請を委任する際には、委任状に他の相続人の分を受領するなどの事項を記載しておくことを忘れないようにしましょう。