日本の景気は回復傾向にあり、厚労省によると失業率は3.6%と低い水準を記録し有効求人倍率は上昇が見られます。
しかし、実態は非正規雇用労働者が増加していることなどが要因で、その割合は過去最高を記録しています。
その背景には、業績の改善があっても将来の成長に対する不安感から、正社員の雇用に消極的にならざるを得ない企業が多いことが挙げられ、個人の能力や事情に関係なく、解雇や倒産などは突然起こり得ます。
仕事はしたいけれどなかなか次の仕事が見つからず、貯えを切り崩して不安な生活を送る人の為に、我が国には雇用保険の制度が設けられ、失業したときに失業基本手当が支給されます。
但し、単に会社を辞めたという状態だけでは失業とは見なされません。
雇用保険法で言うところの失業の状態とは、離職し働く意思も能力も有しているにも関わらず、新たな職になかなか就けない状態にあることを指しています。
このほかに、退職した日以前の1年間に、雇用保険の加入期間が通算して6カ月以上あることが条件となります。転職していた場合には、それぞれの会社での加入期間を合算できますが、前の会社の退職後に失業手当を貰っていたり、再就職までの期間が1年を超えている場合は通算できませんので注意しましょう。
また、病気や怪我で30日以上休み、その間給料が支給されなかったときは、1年にその日数をプラスした期間で6カ月以上の被保険者期間があれば支給条件を満たします。
この基本手当のほかに、再就職や就業の手当や育児や介護休業の給付金なども、該当者には雇用保険からの給付があります。