上場を維持しながら民事再生法によって経営再建したプロパスト

民事再生
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1987年12月に東京都多摩市で株式会社フォレスト・アイという不動産鑑定事務所として設立され、1991年1月に現在の商号に変更した株式会社プロパストは、その後はデザイン性の高いマンションを手掛けている不動産ディベロッパーです。

1995年に初めて自社でマンション開発を行い、1996年には自社分譲マンションの開発と分譲を、2001年には都市型のデザインマンションにも参入します。
2006年にはジャスダックに上場も果たし、2007年の売主別中古マンションの騰落率ランキングで1位となりました。

ディベロッパーとしては珍しく、マンション名をシリーズ化せずに別々の名称にするだけでなく、個々の物件毎の特徴を活かした販売方法が特徴で好調な業績を挙げていましたが、不動産市況が急激に悪化した2009年5月期末の決算では債務超過に陥ります。

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2010年には法人税の滞納で、東京都及び東京国税局から販売用不動産や預金口座の差し押さえが行われ、同年5月には東京地裁に民事再生手続の開始申請を行い受理されましたが、異例なのは上場維持をしながら経営再建を行っていく点です。

上場維持をしながらの再建には時価総額基準をクリアする必要がありましたがこれをクリアし、第三者割当増資の引き受けやデットエクイティスワップと呼ばれる債務の株式化と無担保債権の債務免除などを行うことで、債務超過が解消されます。

そうした経緯により、2011年2月にプロパストは株式の上場を維持したままで民事再生手続の終結が決定され、再建が果たされた初めての企業となりました。

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