新井組が民事再生手続を行なってから早期に再建出来たのは、技術と信頼があったからこそだと言えます

民事再生
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1902年に創業し1944年に設立された株式会社新井組は、兵庫県西宮市に本店を置く建設会社で、兵庫県下・最大手の企業として、1984年には東証一部に上場を果たしました。

当初はボウリング場の建設に注力していましたが、総合商社との提携で、商社によって企画や元請けが行われたマンションの施工を自社で行う方式によって業績を伸ばし、バブル期には造注と呼ばれる方式を推し進めます。

造注とは自ら注文を作り出すもので、自社で調達した土地に自ら企画したマンションの建設を進め、ピーク時には1,700億円もの売上高を記録しました。

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その後バブルの崩壊で経営が悪化し、2002年には自主再建を断念して、金融機関からの債務免除や他社からの資本参画などを受けますが、2008年10月に東京地方裁判所へ民事再生法の適用を申請し、株式市場への上場が廃止されます。

その後、新井組は社員を半数以下に減らすなどのリストラに取り組み、民事再生手続後に支援を受けた企業や公共事業などの受注を順調に受けて徐々に業績が回復し、債権者への再生債権の弁済が完了して、2011年7月に民事再生手続を終結しました。

弁済は再生計画を1年前倒しして行うことが出来、現在でも総合的な建設業やマンションの大規模修繕などのリニューアル工事に取り組んでいます。新井組の破綻は、バブルやリーマンショックなど様々な景気的要因も原因の一つとなっており、これだけ早期に再生出来たのは確かな技術と信頼を持っていたからだと言えます。

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