モラルハラスメント、いわゆるモラハラといわれる行為をご存知でしょうか。
言葉や態度により巧妙に相手を傷つけていく静止点的な虐待や暴力のことを言い、近年、肉体的暴力と同様に離婚の理由として挙げられることが多くなっています。
一緒に暮らすと毎日顔を合わせていく夫婦ですから、毎日繰り返される暴言や無視などの暴力行為は心を蝕み、精神的に不安定な状態にしてしまいます。
ひどい場合には精神的に追い込まれてしまい、死という行為を選んでしまうこともあるほどつらいものです。
精神的な虐待行為で離婚に至った場合、モラルハラスメント離婚慰謝料の請求ができることになっています。
しかし、モラルハラスメントは肉体的な暴力のように、あざなど外から見て誰もがわかるような状態にはなりませんので、周りの人に気づかれづらいのが難点です。
また、精神的な虐待行為を繰り返していた本人もわざわざ認めることがありませんので、立証することができないとして、泣き寝入りしてしまう人が多くいます。
実際に裁判では、きちんと証拠を揃えてモラルハラスメントがあったと立証できなければ、慰謝料を取ることができません。
では、どのように証拠を集めていけばいいのかと言いますと、精神的な苦痛を受けたとする医師の診断書や専門家の鑑定書、周囲の人の証言が必要になります。
モラルハラスメントを毎日受けているという人は周りに相談したり、医師の診察を受けるなど証拠を集めるための努力をしておきましょう。