今は昔の話となった特許大学

特許
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就学をしなくてもお金を払いさえすれば卒業証書がもらえる大学のことを、ディプロマミルと呼んでいます。
このディプロマミルと似て非なるものが日本にもありました。
それが、特許大学です。

特許大学は、大学という名前がついているものの実態は株式会社なので、そもそも就学しても正式な卒業証書はもらえませんし、学校教育法に定める大学には当たらないので、本物の学位はもらえません。

特許大学は、特許権をもつ発明者、科学技術についての著作権をもつ科学者および技術者、発明功労者、社会功労者、博士号を有する者、論文合格者などが博士号を授与される資格を持っていました。

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結局その実態はよく分からないまま、お金集めだけのために学位を渡していたという感じを拭いきれないままに、社会から消滅します。
1980年には摘発されることになりますが、問われた罪は学長の軽犯罪法違反程度でした。

つまり、お金をもらって乱発した特許博士なる称号は罪には問われず、学長として正規の博士号を持たずして、名刺などの肩書きに博士号を持っているように思わせる書き方をしていたことが軽い罪に問われることになったのです。
いわゆる称号詐称の罪です。

その間、学位の称号を受けた人はかなりの数に上っています。
結局、44種類もの博士号を創設し、乱発して大きな利益を上げたようですが、そのような時代はまだ本当の意味の特許時代が到来していない、平和な時代だったと言えるでしょう。

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