相続によって不動産を取得した際には相続登記を行って名義変更しますが、登記変更は法律上期限が決められていないので、登記変更をしないで放置しても罰せられる事はありません。
そのため後回しにしてしまい、後々トラブルに遭うケースが少なからず起きています。
きちんと権利を登記によって確定していれば、将来的に相続人同士が争う事態を避ける事はできるので、相続登記は行った方が良いでしょう。
不動産の相続登記の手続きは大きく3つに分けられますが、1つは遺言書による相続登記が挙げられ、原則として遺言書が存在する場合は、遺言書の内容を優先して相続登記を行い、遺言書がない場合では、2つ目の遺産分割協議による相続登記を行います。
この方法は、相続人全員の合意の上で相続登記ができるという特徴を持っています。
3つ目は遺言書がなく遺産分割協議もしない法定相続による相続登記で、法定相続による登記変更を行う際は、所有権移転の目的と被相続人が亡くなった日付を登記申請書に記載します。
加えて、被相続人の不動産を相続する事になった相続人の住所氏名を記載して住民票を添付します。他にも、法定相続による相続登記に関しては、家族関係説明図や戸籍謄本が必要です。更に、相続放棄をした人が相続人の中いる場合は、家庭裁判所が発行する相続放棄申述受理証明書も付け加えます。
尚、戸籍謄本などは別途で相続関係説明図を添付すると原本還付する事が可能となりますが、相続関係説明図を付けないと戸籍謄本は戻って来ません。
他の相続手続きでも使用する可能性が高いので、相続関係説明図は専門家へ作成を依頼した方が良いかもしれません。